坊っちゃんの詳しいあらすじ&読書感想文のポイント

夏目漱石の「坊っちゃん」とは?

夏目漱石の代表作「坊っちゃん」。

漱石の誕生100年を経て、なお読み継がれる名作です。

坊っちゃんとは、どんなストーリーなのか?

坊っちゃんのあらすじを、簡単バージョンと詳細バージョンの両方でまとめました。

読書感想文の定番図書でもある作品なので、最後には読書感想文を書くためのポイント付きです。

原作を読む時間がない時、ストーリーがよくわからなかった時、何を書けばいいか悩んだ時に活用してくださいね。

坊っちゃんの簡単なあらすじ

開いた本の上にメガネが乗っている写真江戸っ子で喧嘩っ早い「坊っちゃん」の視点から、坊っちゃんが教師として赴任した学校での人間模様や出来事を描いたストーリーです。

赴任先の教頭「赤シャツ」が、他人の許嫁を略奪しようと画策し、それに怒りを覚えた坊っちゃんが数々の嫌がらせを受けるも、最後には赤シャツに制裁を加えて学校を辞め、東京に戻るまでが語られます。

次に、坊っちゃんの主な登場人物について紹介しましょう。

坊っちゃんの主な登場人物

坊っちゃんの登場人物は、主人公の坊っちゃん、坊っちゃんの世話を焼く女中の清、坊っちゃんの赴任先の教師たちのおおまかに3つです。

そして、物語の軸となっているのは、1人の女性を巡る略奪騒動。

  • 美しい婚約者を奪われた、うらなり君
  • 他人の婚約者を略奪し結婚を企む、ずる賢い赤シャツ
  • 赤シャツと戦う坊っちゃん&山嵐

…という構図を頭に入れておくと、物語がわかりやすくなりますよ。

これを相関図にしたのが、次の図です。

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坊っちゃんの人物相関図

夏目漱石「坊っちゃん」の人物相関図

各登場人物について、もっと詳しく知りたい人は、下記の人物説明も合わせて確認してください。

※登場人物の名前をクリック・タップすると詳細が開きます。

  • 江戸っ子気質で喧嘩っ早く、曲がったことが大嫌い。
    女中の清は「竹を割ったような性格だが、癇癪が強すぎて心配だ」と評している。

    子供の頃は喧嘩といたずらの絶えない乱暴者で、父母から疎んじられて育つ。

    早くして両親を亡くした後、物理学校へ進学し、卒業後に四国の中学校へ赴任。

    「坊っちゃん」とは、清が主人公を呼ぶ時の呼び名であり、本名は作中では明かされていない。

  • 坊っちゃんの家で住み込みで働く女中の老婆。

    兄ばかり可愛がる両親とは対照的に、坊っちゃんを目にかけ可愛がっている。

    坊っちゃんの父が亡くなって以降は甥の家に身を寄せているが、また坊っちゃんに奉公したいと願い、常にその身を案じている。

  • 坊っちゃんが赴任した中学校の教頭。
    本作の悪役であり、ボス的存在。

    常に赤いシャツを着ていることから、坊っちゃんは赤シャツというあだ名を付けて呼んでいる。

    帝大を卒業した文学士で、横文字を多用する。
    女のように優しげな声で流暢に喋り、良識ある教育者のように見せているが、他人の許嫁である女性を略奪し結婚するため策略を巡らす、ずる賢い人物。

  • 坊っちゃんが赴任した中学校の美術教師。

    赤シャツの手下的存在で、常に赤シャツに付き従ってはおべっかを使う腰巾着。

    坊っちゃんは、強い者にへつらいお世辞ばかり言っている野だいこの態度を嫌っていて、「沢庵石をつけて海の底へ沈めたほうが日本のため」とまで言っている。

  • 坊っちゃんが赴任した中学校の数学教師。

    いがぐり頭で、たくましい体格をした剛毅な人物で、生徒からの人気は高い。

    誤解から坊っちゃんと仲違いするが、誤解が解けてからは意気投合し、坊っちゃんと共に赤シャツの不正を懲らしめる。

  • 坊っちゃんが赴任した中学校の英語教師。

    青白くふくれた顔をしており、控えめで礼儀正しい性格。

    マドンナと呼ばれる美しい婚約者がいたが、父の死後、経済的に困窮したことが原因で結婚は延期。
    その隙に赤シャツがマドンナに取り入り、略奪を企てた。

    坊っちゃんはうらなり君を人格者として高く評価しており、彼のために赤シャツの悪事を暴こうとする。

  • 地元でも評判の美しい令嬢で、うらなり君の元婚約者。
    現在は赤シャツと交際中。

    作中では一切のセリフがなく、坊っちゃんが遠目に彼女の姿を見かけるのみだが、彼女との結婚を巡る赤シャツの企みが、作中で起こる事件のすべての発端。

坊っちゃんの詳しいあらすじ

では、ここからは、「坊っちゃん」の詳しいあらすじを紹介していきます。

線が細く優等生タイプの兄とは違い、短気ですぐに手が出てしまい、喧嘩の絶えない乱暴者だった坊っちゃん。

家庭内でも厄介者扱いで、父からは目をかけられず、母は兄ばかりを可愛がっていました。

ただひとり、下女として奉公する老婆、清だけはいつも坊っちゃんを褒め、こっそりお菓子や文房具をあげたりして、坊っちゃんを可愛がってくれました。

 

その後、両親は坊ちゃんたち兄弟を残して他界してしまいます。

兄から好きに使えと渡された600円で、坊っちゃんは物理学校へ進学。

長年住んだ家は手放すこととなり、清は甥の家に身を寄せることになりました。

 

坊っちゃんが学校を卒業し、東京から四国へ行くところから、坊っちゃんのメインストーリーが始まります。

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坊っちゃん、四国の中学校へ赴任する

古い教室の写真無事、物理学校を卒業した坊っちゃんは、四国の中学校に数学教師として赴任することが決定。

赴任先に到着した坊っちゃんは、教師たちの特徴から彼らに赤シャツ、山嵐などのあだ名を付け、教師として新しい生活をスタートさせます。

数々の嫌がらせと、山嵐との仲違い

教師生活をスタートした坊っちゃんを待っていたのは、学生たちによる数々のいたずら。

日々の行動を見張られてからかわれたり、宿直の布団に大量のバッタを入れられたりと、散々な目にあいます。

 

ある日、赤シャツに誘われて釣りに言った坊っちゃんは、赤シャツと野だいこの思わせぶりな会話から、それらのいたずらは、山嵐が生徒を煽ってさせたことだと誤解。

さらに、坊っちゃんが住んでいる下宿のことで山嵐と揉め、釣りの一件もあって、山嵐とは不仲になります。

いたずら事件の処分

古い学校の職員室の写真坊っちゃんに対するいたずら行為に対する生徒の処罰をどうするか、職員会議が開かれます。

負けん気の強い坊っちゃんは、生徒には自分のしたことの罰を受けてもらうべきと考え、聞き入れられなければ退職を辞さない構えで会議に臨みます。

 

会議では、教頭である赤シャツが生徒への寛大な処置を求め、野だいこを始めとする他の職員もそれに同調。

しかし、その中でただ1人、山嵐だけは、生徒は自分たちの行いに対する罰を受けるべきと主張し、坊っちゃんは仲違いしていた山嵐のことを見直します。

 

山嵐の主張が功を奏したのか、生徒たちには処罰と坊っちゃんへの謝罪が言い渡され、坊っちゃんの希望通りになったのでした。

うらなり君の転任と赤シャツの企み

髪に手をあてている女性の写真ある日、うらなり君が別の町の学校へ転任になることを知った坊っちゃん。

しかし、この転任には裏があり、実はうらなり君本人の意思に反したことだと知ります。

 

うらなり君にはマドンナという美しい婚約者がいましたが、実家の経済事情が思わしくなくなり、結婚が延期になっていました。

そこに赤シャツが話術巧みにマドンナに近づき、マドンナを横取りしたというのです。

今回の転任は、うらなり君を煙たく思っている赤シャツが、うらなり君をマドンナと町から遠ざけるために仕向けたことでした。

 

これを知った坊っちゃんは、うらなり君に同情し、赤シャツに抗議に向かいます。

しかし、赤シャツは非を認めないばかりか、給与アップを餌に、坊っちゃんを自分の側に引き入れようとしてきました。

曲がったことが大嫌いな坊っちゃんは、いよいよ赤シャツへの不信を深めます。

山嵐との和解と喧嘩事件

握手している手の写真赤シャツに抗議へ行った後、とある誤解から坊っちゃんと仲違いしていた山嵐が、本当の事情を知って坊っちゃんに謝罪してきました。

坊っちゃんは山嵐にマドンナ事件と増給事件のことを相談し、もともと正義感の強い山嵐と意気投合。

和解した坊っちゃんと山嵐は、赤シャツを懲らしめる方法はないかと策を練ります。

 

そんな時、町中で小競り合いが起こり、止めようとした2人は、逆に騒動の主犯に仕立て上げられることに。

これも赤シャツが新聞社に手を回して仕掛けたことであり、濡れ衣を着せられた山嵐は、責任を取って辞表を出すことになってしまいます。

赤シャツと野だいこへの制裁

いよいよ堪忍袋の緒が切れた坊っちゃんと山嵐は、赤シャツへの制裁を決行。

赤シャツがマドンナを横取りするだけでは飽きたらず、芸者遊びもしていることを突き止めます。

2人は赤シャツが芸者に会った帰り道で待ち伏せし、現れた赤シャツと野だいこに鉄拳制裁を下したのでした。

坊っちゃん、四国を去る

一連の俗っぽい事件で、ここでの生活がすっかり嫌になってしまった坊っちゃんは、教師を辞め東京に帰ります。

帰京後は鉄道の技手の職に就き、清と一緒に暮らしました。

最後の一文は、「だから清の墓は小日向の養源寺にある。」

これは、清が坊っちゃんと同じ寺の墓に入りたいと望み、清が亡くなった後、坊っちゃんがそれを叶えたことを示唆しています。

以上が「坊っちゃん」のあらすじです。

読書感想文を書くポイント

原稿用紙と鉛筆を握った手の写真本を読み終わっても、いざ取りかかると何を書けばいいか悩んでしまう読書感想文。

ここでは、坊っちゃんの読書感想文を書く時に注目したいポイントを3つ紹介します。

どう感想文を書いてよいかわからない人は、この3つのポイントのうち1つを選ぶか、あるいは複数のポイントを組み合わせて物語を振り返ってみてください。

何を書けばいいのかさえわかれば、あとはスラスラ感想文が書けるはずですよ。

坊っちゃんの清への想いの変化

床の間で手を付いている和服女性の写真「坊っちゃん」は、坊っちゃんの一人称で語られる物語ですが、そこで最初から最後まで登場するのが、坊っちゃんの家のお手伝いさんである、清。

最初の頃と、四国へ赴任してから帰ってくるまででは、その清への心情が変化していることがわかります。

 

子供の頃は、家族の厄介者である自分をなぜ可愛がるのかという、疑問の言葉が並びます。
直接、清を慕うような描写もありません。

それが、物理学校を卒業して四国に発つ時には、見送る清の姿を見て涙が出そうになり、四国到着後には、清を心配させないようにと、早々に手紙を書きました。

 

赤シャツの企みに巻き込まれて以降は、事あるごとに清を思い出し、人間としてすこぶる尊い、離れてみてありがたさがわかった、清に美しい景色を見せてあげたい…など、清を慕い、大切にしようとする描写が増えます。

そして最後は、やはり清と一緒に暮らすのが1番だという思いを胸に、東京へ帰りました。

 

坊っちゃんにとって、清とはどんな存在だったのか、清のどんなところが坊っちゃんの心を動かしたのかを、あなたなりに考えてみましょう。

坊っちゃんの人となり

坊っちゃんという人物を、あなたはどう感じましたか?

嘘が嫌いでまっすぐな性格の坊っちゃんに好感を持ったか。

誰に何を言われても自分を曲げない坊っちゃんを羨ましく思ったか。

それとも、あまり物事を深く考えずに行動してしまう坊っちゃんを危なっかしく思ったか。

 

友達同士にも相性があるように、同じ「坊っちゃん」という人物を好ましく思うかどうかも、人それぞれです。

坊っちゃんについて良いことを書くばかりが感想文ではありません。
なんか嫌な奴だな、と思えば、素直にそう書いても良いのです。

好きでも嫌いでも、なぜそう思ったのかをきちんと書けば、それこそが立派な読書感想文なんですよ。

坊っちゃんという人物の性格と、あなたがそれをどう思ったかについて、素直な感想を書いてみましょう。

印象的だった人物を取り上げる

坊っちゃんの登場人物には、それぞれにハッキリとした個性があります。

主な登場人物と特徴をまとめてみたのが、こちらです。

  • 坊っちゃん … 無鉄砲で短気だが正義感が強い
  • 清 … 学はないが坊っちゃんに無償の愛を注ぐ
  • 赤シャツ … 一見優しく教養があるが、実はずる賢い
  • 野だぬき … 強いものにへつらう
  • 山嵐 … 真っ直ぐな熱血漢だが、配慮もある
  • うらなり君 … 慎み深く、万事控えめ

はてなマークと手を顔にあてて疑問がある様子の女性の写真あなたにとって、1番印象的だったのは、どの人物でしょうか?

坊っちゃんの中で気になった人物を取り上げて、あなたがどのように感じたか、もしその人物とあなたが同じ立場であったとしたらどうしただろうかと考えてみてください。

 

例えば、あなたがうらなり君の立場だとしたら、婚約者を奪われた挙句、行きたくない遠くの学校に転任させられて、黙っているでしょうか…?

自分も坊っちゃんのように戦うと思う。

本当は嫌だけれど、実際にそうなったら赤シャツをやっつける勇気が出ないと思うので、坊っちゃんや山嵐の強さが凄いと思う。

最終的にはマドンナ本人の気持ちが大切だから、自分もうらなり君のように黙っていると思う。

 

…こんな風に、人によって考えること、感じることは違うはずですよね。

そして、人によって違う感想を書くことこそ、読書感想文です。

坊っちゃんの登場人物について、あなたが共感できる点や好きな点、反対に理解できなかったり嫌いだと思う点、両方について考え、言葉にしてみましょう。

まとめ

夏目漱石が「坊っちゃん」を発表したのは、1906年。
100年以上経った今も、漱石の代表作として多くの人に読み継がれています。

あんまり優等生ではないけれど、嘘が嫌いで絶対に自分を曲げない。

そんな、少年漫画にでも出てきそうな坊っちゃんのキャラクターは、今でこそ珍しくありませんが、当時の人々には、とても新鮮に映ったのかもしれませんね。

 

たくさんの人に愛された「坊っちゃん」は、何度も映画化・ドラマ化もされています。

作品によって登場人物の性格や、物語の結末が違うものもあるので、原作と見比べても面白いですよ。

あらすじを知って興味を持ったら、ぜひ原作や他のメディア作品も見てみてくださいね。

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