浄土宗の盆飾りの特徴。仏壇を閉め、盆花に特色

浄土真宗の盆飾りと盆花の特徴

ホオズキの写真あの世から帰ってくるご先祖さまをお迎えするお盆。

お仏壇に盆飾りを用意して、ご先祖さまをおもてなしします。

実はこの盆飾りにも宗派によって違いがあり、お供え物やお花の種類に細かな差異が。

浄土宗の盆飾りの特徴について説明します。

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浄土宗とお盆

浄土宗の盆飾りでは、帰省した故人や先祖の霊をおもてなしすることに重点が置かれています。

浄土宗以前の仏教では、自分で修行した僧侶や、読経のために僧侶を呼べるくらい金銭的余裕のある貴族など、上流階級の人だけが死んだ後に浄土に行けることになっていました。

しかし、浄土宗の開祖である法然は、南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と念仏を唱えさえすれば、厳しい修行ができない庶民であっても、死後極楽浄土に行けると教えたのです。

わかりやすく、身分の差を問わない浄土宗の教えは庶民に広く支持されるようになりました。

日本には仏教が入ってくる以前にも土着の宗教があり、1月1日と7月15日に死者の精霊(しょうりょう)を祀る儀式をしていました。

7月15日は、ちょうどお盆の起源である仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)という行事と同じ日でしたので、庶民の間でも、この日が先祖を祀る日として定着しやすかったのでしょう。

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浄土宗の盆飾りの飾り方

浄土宗ではお盆の期間は仏壇を閉め、その前に精霊棚という祭壇を作ります。

故人や先祖の霊はお盆の間、精霊棚に泊まることになっているのです。精霊棚が客間の役割をするんですね。

精霊棚を準備する時は、まず仏壇の中の飾りを全部出しておきます。

精霊棚として使用する小さな机を用意し、その上に真菰(まこも)のゴザを敷いたら、その上に先ほどの仏壇飾り、季節の花や果物、お菓子や故人が好きだった食べ物などのお供え物を並べます。

お盆におもてなしをするのは、身内の霊だけではありません。自分の家に関係のない死者の精霊のために水の子と閼伽水(あかみず)も作ってお供えします。

水の子はお米と野菜の入ったスープのような食べ物。その他の精霊が何人来るかわからないので、たくさん来ても一人1粒でも行き渡るようにと野菜は小さく切っておきます。

閼伽水の閼伽はサンスクリット語で供物や捧げ物を意味するアルギャの音訳で、お浄めの水を意味します。

お盆飾りになくてはならない精霊馬(キュウリの馬)、精霊牛(ナスの牛)も、精霊棚の上に並べておきましょう。

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盆提灯は、精霊棚の左右に1つずつ飾ります。盆提灯は精霊が家に帰ってくるときの目印です。

色や絵のついたきれいな盆提灯は毎年使いますが、白一色の盆提灯は新盆の時だけ使い回しはしません。

新盆とは、故人の四十九日が明けた後、初めて迎えるお盆のこと。新盆が終わったら、白い提灯は燃やして処分します。

浄土宗の盆花はホオズキ、枝豆、ガマの穂

浄土宗の盆飾りで特徴的なのは盆花にホオズキ、枝豆、ガマの穂を使うことです。

これらの盆花は花瓶にいけるのではなく、精霊棚に逆さに吊るして飾ります。

ホオズキは提灯の替わりです。そのため、ホオズキのことを「鬼灯」と書くことがあります。

枝豆やガマの穂は旧暦のお盆の時期(8月半ばから9月初旬)によく見られますので、季節の植物といった意味合いでしょう。

どれも花ではないのに盆花というのは興味深いですね。

近年は住宅事情や宗教離れもあり、お盆のお供えをフルセットで準備する家庭は減っていますが、お供え物にもそれぞれ意味が込められています。

できるだけ準備をして、ご先祖さまが気持よく過ごせるようにおもてなししましょう。