[経過写真付]はんこ注射の跡はいつ消える?世代による違いも解説!

はんこ注射BCGの跡について

赤ちゃんの腕についたBCGの跡の写真上腕部分に打つ、「はんこ注射」ことBCG。

3×3=9本の針が付いた、はんこのような形の管針という器具を使って、スタンプを押すように打つことから、はんこ注射という呼び方が定着しています。

このはんこ注射を打った後、気になるのが注射の跡。

はんこ注射の跡は、どんな風に残るのか?

はんこ注射の跡で年齢がわかるとは、どういうことか?

そもそも、BCGって何…?

はんこ注射ことBCGの跡について、写真付きで詳しく解説します。

スポンサーリンク

はんこ注射(BCG)を打った跡の経過写真

はんこ注射の跡は、打った直後ではなく、数ヶ月経ってから目立ち始めるのが特徴です。

標準的な接種後の経過を示した写真がこちら。

はんこ注射BCG接種後の注射跡経過写真

BCG接種後すぐから2週間後までは、あまり跡が目立ちません。

参考までに、我が家の娘が8ヶ月の時にBCGを打った、翌日の写真がこちらです。

BCG接種翌日の注射跡の写真

少し赤みがありますが、針跡が盛り上がったり腫れたりはしていません。

接種後2週間くらい経つと、徐々に針跡が腫れ上がり、ニキビやかさぶたのようなブツブツが出てきます。

このブツブツは1~2ヶ月で最も目立つように。

雑菌にでも感染したのではと心配になってしまいそうですが、BCGの正しい反応なので、心配は要りません。

娘のBCG接種6週間後の写真がこちらです。

BCG接種3ヶ月後の注射跡の写真

写真例ほどひどく腫れてはいませんが、赤く盛り上がり、かさぶたのようになる部分が出てきました。

これからさらに腫れてくると思われますが、そうなっても特に消毒などする必要はないそうです。

子供が掻きむしったりする場合には保護してあげたほうが良いのですが、今のところ、娘がBCG跡を掻いたり、痛がったりしている様子はありません。

 

ブツブツは2ヶ月過ぎあたりでピークが終わり、3~4ヶ月経つ頃には自然にまります。

ただし、この時点では跡が完全に消えるわけではありません。

瘢痕(はんこん)と呼ばれる針跡は、BCG接種4ヶ月以降も残ります。

消えるかどうかは個人差が非常に大きいのですが、一般的に、小学校入学頃までは跡が残り、年月とともに、見てもわからないくらいに薄くなる子が多いようです。

約6ヶ月経った娘の瘢痕がこちら。

BCG接種後6ヶ月後の瘢痕の写真

BCG接種後に比べて、かなり赤みと腫れが目立つようになりました。

針を打ったブツブツ部分は、かさぶたのように固くなり、一部が盛り上がっています。

見た目には痛々しくなっているのですが、本人は痛くもかゆくもないようで、特に気にしている様子はありません。

 

BCG接種から1~2年以上経っても跡が残っていると、「何か問題があるのでは…」と心配になるお母さんもいると思いますが、跡が残ること自体は異常ではありません。

数年は残るのが普通だと思って、気長に見守ってあげてくださいね。

 

さて、これからBCGを打つ赤ちゃんは、今説明したような経過をたどるわけですが…

大人の間で、よく「はんこ注射の跡で年齢がわかる」と言われることがありますよね。

BCGの跡が残るか消えるかは個人差があるのですが、なぜ年齢がわかるなんて話になるのでしょうか?

スポンサーリンク

大人ではんこ注射の跡がある人、ない人がいるのはなぜ?

実は、「年齢がわかる」と言われている注射跡は、BCGの跡ではなく、種痘という天然痘(てんねんとう)の予防接種の跡のこと。

BCG同様、種痘も「はんこ注射」と呼ばれていたため混同されがちなのですが、2つの異なる予防接種です。

 

跡の残り方もBCGとは違い、種痘の跡は、直径約1cmほどの火傷痕のような丸い跡。

写真で見ると、BCGの跡とは違うことがよくわかりますよね。

種痘の接種跡の写真

By シトラマタ (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

天然痘は疱瘡(ほうそう)、痘瘡(とうそう)とも呼ばれ、世界中で恐れられた致死率の高い病気です。

しかし、WHO(世界保健機関)による撲滅活動により病気の根絶に成功し、1980年に天然痘根絶宣言が行われました。

WHOの宣言に先立って、1955年に国内での天然痘の根絶が確認されていた日本では、1976年(昭和51年)以降、それまで接種義務のあった種痘の接種を廃止。

 

このため、昭和51年以降に生まれた人は種痘を打っていません。

それ以前の生まれの人は義務として種痘を接種しているため、腕に跡が残っています。

だから、はんこ注射の跡のある・なしで、年齢がわかると言われるんですね。

 

現在、日本で予防接種として実施されている「はんこ注射」は、BCGのみ。

BCGとは何のために打つのか、いつどこで打つものなのか?

ここからは、予防接種としてのBCGについて、詳しく説明していきます。

そもそも、BCGとは?

BCGは結核の予防接種

BCGはフランス語のBacille de Calmette et Guérinの略で、結核の予防接種です。

接種が適切に行われれば、結核発病の確率を約1/4に抑えることができるほか、万が一結核を発症した際の重症化を予防することができます。

予防接種の中には、何度か打たなければいけないものもありますが、BCGは一度の接種で10~15年効果が持続するとされています。

 

生まれたばかりの赤ちゃんは母親から病気の免疫をもらっていますが、結核の免疫は含まれていません。

つまり、誕生直後の新生児であっても、結核にかかる可能性はゼロではないということです。

結核自体が危険な病気であることに加え、乳幼児が結核にかかると重症化して、助かったとしても神経麻痺や脳梗塞、水頭症などの重篤な後遺症が残りやすくなります。

 

そのため、乳幼児の結核発症と重症化を防ぐ目的で、日本では予防接種法により、BCGは1歳未満の赤ちゃんへの予防接種に定められています。

BCGの予防接種の受け方

BCGの予防接種は、法律で「定期接種」という種類に定めらています。

定期接種とは、国や自治体が接種を強く推奨する予防接種のことで、決められた期間内であれば、自治体の補助により無料で受けることができます。

BCGは0~1歳未満まで定期接種として受けることができ、推奨摂取期間は生後5~8ヶ月。

特殊な事情がある場合を除き、受けずに1歳を過ぎてしまった場合は任意接種となり、以降は自費で接種することになるので、できるだけ推奨期間内に受けておくようにしましょう。

BCGは決められた年齢内であれば 無料で受けられる「定期接種」 1歳未満なら 無料でBCGを接種できる! (推奨月齢5~8ヶ月) 自治体からの案内に沿って受診してね!

定期接種の案内は、子供の月齢が接種時期に近くなると、住んでいる自治体から郵送で送られてきます。

同封された申請用紙がないと公費補助は受けられないので、まずは案内が来るのを待ちましょう。

用紙を持って指定医療機関に行くと、無料でBCGが受けられます。

 

なお、ワクチンの在庫や準備の関係から、予防接種は予約制になっていることが多いので、事前に予約したうえでの受診をおすすめします。

これからお子さんをBCG予防接種に連れて行くママ向けに、BCG接種の流れも説明しますね。

BCG接種の流れ

  1. 赤ちゃんの左腕の服を脱がせる
  2. アルコールを塗って、数十秒間乾かす
  3. 特殊な液を塗って、数十秒間乾かす
  4. スタンプ型の注射を腕の上下2ヶ所に押す
  5. 打った後、10分間ほど触らずに乾かす

BCGは通常の注射に比べると痛みは少ないようで、予防接種時にはいつも泣いていたうちの娘も、BCGのスタンプの時は泣きませんでした。

(でも、次に打った子は号泣していましたので、やはり個人差はあるようです。)

 

大変なのはむしろスタンプを打った後で、後が乾くまで子供が触ったり、服が触れたりしないよう、10分間じっとさせていなくてはいけません。

BCGの推奨接種年齢である5~8ヶ月は、ちょうど寝返りをうったり、つかまり立ちができるようになったりと、赤ちゃんの動きが激しくなる月齢なので、スタンプを打つ時よりも、打った後のほうが大変でした(^_^;)

何か赤ちゃんの気を引くものがあると便利かもしれません。

接種後10分経ったら終了で、帰宅後は普通に食事をしたり、お風呂に入ったりと、いつも通りの生活でOKです。

BCG接種後すぐに赤くなる、コッホ反応とは

通常、BCGの注射跡は、1週間経ったくらいから腫れてきます。

しかし、ごくまれに打ってすぐ、2~3日後ほどで跡が腫れてくることがあり、これをコッホ現象といいます。

コッホ現象は、すでに結核に感染している人がBCGを打った場合に起こる反応。

ただし、コッホ現象には偽コッホと呼ばれる一時的な症状もあり、跡が腫れたら100%結核に感染しているというわけではありません。

 

私が子供のBCG接種を受けた病院では、救急車を呼んだり、夜間救急に駆け込むような必要はないけれど、1週間経たないうちにBCG跡が腫れてきた場合、その日のうちか翌日朝など、なるべく早くに病院へ来るように言われました。

コッホ現象が起きた場合、確定ではありませんが赤ちゃんが結核にかかっている疑いがあるため、早急に医療機関での診断と治療が必要となるのです。

 

厚生労働省の報告では、コッホ現象の報告事例は平成17~20年間の4年間で814例。

年間200例ほどが報告されていることになりますが、実際に結核に感染していると診断された乳児は年間25例前後に留まります。

 

ちなみに、平成17~20年の日本の出生数は106~108万人程度。

ざっくり100万人に200人の赤ちゃんがコッホ現象を起こすと考えると、その確率は0.0002%となり、確率的には非常に低いものであることがわかります。

もうちょっとイメージしやすい数字にすると、1万人に2人ほどの割合ですね。

実際に結核と診断される赤ちゃんは200人中25例なので、結核である確率は、さらにその1/8。

 

コッホ現象及び結核罹患の可能性は、確率的にはかなり低いものなので、過剰に怖がる必要はありませんが、万が一のことも考えて、お子さんのBCG接種後の跡は、気をつけてチェックするようにしましょう。

はんこ注射BCGの跡に関するまとめ

  • BCGの跡は、打って1~2ヶ月後にブツブツに腫れ、3~4ヶ月ほどで治る
  • はんこ注射と呼ばれているのは、BCGの他に種痘もある
  • 種痘は1976年に廃止されたため、丸い火傷痕のような種痘の跡が残っているのは、それ以前に生まれた人のみ
  • BCGは結核の予防接種で、日本では1歳未満なら無料で受けられる定期接種

よく昭和生まれか否かで話題になる「はんこ注射」ですが、実は2種類あったんですね。

丸い跡なら1976年(昭和51年)以前に接種義務があった種痘で、剣山のようなスタンプ型のものはBCG。

種痘の跡がある人は、少なくとも40代以上であることは間違いありません。

はんこ注射と聞いて、種痘の○を思い浮かべるか、スタンプ型BCGの□を思い浮かべるかで、年齢がある程度わかるということになります。

あなたはどちらが思い浮かんだでしょうか…?

はんこ注射と年齢の話が出た時は、跡の形を聞いてみてくださいね。


参考文献)
ポケット版臨床医薬品集(薬事日報社)
予防接種と子どもの健康(公益財団法人予防接種リサーチセンター
月齢ごとに「見てわかる!」育児新百科(ベネッセコーポレーション)
検査結果なんでも早わかり事典(主婦の友社)
厚生科学審議会結核部会資料 平成21年~24年に提出された「コッホ現象事例報告書」の集計及び検討