薬剤師2名に聞いた「花粉症の薬は飲まない方がいい」の根拠と真偽

花粉症の薬は飲んではいけないって本当?

男女の薬剤師が並んでいるイラスト花粉症の人にとって、なくてはならない花粉症の薬ですが、巷ではこんな話を聞くことも。

「花粉症の薬は飲まない方がいい」

「花粉症の薬を長期間服用するのは危険」

「花粉症の薬は神経症やうつの副作用がある」

何年もずっと飲み続ける薬なだけに、なんだか不安になる人もいるのではないでしょうか。

花粉症の薬を長期間飲み続けることは、よくないことなのか…?

現役薬剤師2名に、その真偽を聞いてみました。

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結論:花粉症の薬は長期間服用しても問題ない

最初に結論をお伝えすると、今回取材した薬剤師さん2名とも、花粉症の薬を長期間服用しても問題はないという見解でした。

その理由について、これから詳しく説明していきます。

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花粉症の薬は飲まない方がいいと言われる理由

花粉症の薬を飲まない方がいいと言われる理由には、次のようなことが挙げられているようです。

  • 花粉症薬として使われる抗ヒスタミン薬は中枢神経系に作用するため、神経症やうつの原因になる
  • 抗ヒスタミン薬にはせん妄(意識混濁や幻覚を起こすこと)の副作用があり、脳に障害を起こす原因になる

花粉症薬として最も一般的に使われるのは、抗ヒスタミン薬という種類の薬。

重症の場合はステロイドの内服薬が使われることもありますが、通常の花粉症治療で使われる機会は多くはないので、ここでは花粉症薬=抗ヒスタミン薬として話を進めていきます。

 

抗ヒスタミン薬が神経症や脳障害の原因になるという話は本当なのか?

臨床薬剤師歴14年の女性薬剤師Aさんに、抗ヒスタミン薬とは何かについて説明してもらいました。

抗ヒスタミン薬の仕組み

Aさん「皆さんご存知のとおり、花粉症は、花粉に対する体の過剰な防御反応によるアレルギーの一種です。

この防御反応が起きると、ケミカルメディエーターという物質が体内に作られます。

そのひとつがヒスタミン。

 

細胞には、受容体というお皿のようなものがあるのですが、このお皿でヒスタミンを受け取り、受け取ったらまた違う物質が作られて…

と、まるでバレーボールのラリーのように、順々に反応が進んでいくのです。

 

受容体のお皿には、H1~H4までの4種類があり、どのお皿がヒスタミンを受け取ったかによって、反応が変わります。

例えばH1にヒスタミンがくっつくとアレルギー反応が起きますが、これが花粉症ですね。

そして抗ヒスタミン薬は、このH1にヒスタミンがくっつくのをブロックすることで、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を抑える薬です。

花粉の刺激で ヒスタミンが作られ… H1受容体がヒスタミンを受け取ると 花粉症の症状を引き起こす! ヒスタミンがH1受容体にはまらないように ブロックすれば、花粉症の症状は起こらない!

ちなみに、ヒスタミンがH2にくっつくと胃酸が出ます。

H2ブロッカーという言葉を聞いたことがあると思いますが、これはH2をブロックすることで胃酸の分泌を抑制し、胃痛や胃の不快感を治療する薬。

市販薬のガスター10が有名ですね。」

 

花粉症の治療に使われる抗ヒスタミン薬とは、花粉の刺激によって発生したヒスタミンが、次の反応を起こすのをブロックする薬だということですね。

続いて、抗ヒスタミン薬の気になる副作用について、Aさんと男性薬剤師のBさんの2人に教えてもらいました。

抗ヒスタミン薬の副作用について

Aさん「抗ヒスタミン薬は、開発された時期で第一世代と第二世代とに分かれます。

花粉症やアレルギーの薬は眠くなるという印象が強い方も多いと思いますが、それは第一世代の薬での副作用。

 

ヒスタミンは、脳内だと覚醒や興奮をもたらす中枢神経系という神経に作用します。

第一世代の薬は、服用すると脳にも成分が移行するため、脳内でヒスタミンがブロックされて中枢神経系の働きが弱まり、眠気や鎮静作用を起こすのです。

抗ヒスタミン薬の副作用にせん妄があるのは、このためですね。

 

ですが、これは第一世代の薬の話。

現在、花粉症治療の主流となっている第二世代の抗ヒスタミン薬は、薬の成分の脳内への移行を抑え、これらの副作用を大きく軽減したものです。

例えばアレグラ、アレジオン、ジルテック、ザイザル、クラリチンなどがありますね。

 

これら第二世代の花粉症薬は、成分が脳内に移行しにくいので、眠気やせん妄といった副作用が出にくくなっています。

もちろん個人差はありますが、せん妄の副作用について過度に心配する必要はありません。」

花粉症の薬には第一世代と第二世代がある! 第一世代 薬の成分が脳にも移行 眠気の副作用が強い 第一世代 脳への移行が抑えられ 眠気の副作用が少ない 現在の主流は 副作用の少ない 第二世代の薬です。

 

Bさん「花粉症の薬が神経症やうつを引き起こす、というのは、おそらくせん妄の副作用や、中枢神経系への作用を拡大解釈したものではないでしょうか。

第一世代の抗ヒスタミン薬には、喉が乾いたり便秘になったりする、抗コリン作用という副作用を持つ薬があります。

この抗コリン作用がせん妄や認知症に関係があるのではという話は出てきていますが、高齢者など薬への感度が高い方のみのことであり、健康な方には関係ありません。

 

うつについても、花粉症の薬がうつの原因になるということは考えにくいです。

ヒスタミンの受容体は4種類あり、H1がアレルギー、H2が胃酸、H3がセロトニンやアドレナリンなどの神経伝達物質に対して働きます。

抗ヒスタミン薬作用するのは主にH1ですが、仮にH3のセロトニンに作用した場合、セロトニンは精神の安定に関与する物質なので、うつ状態を引き起こすことになります。

花粉症の薬がうつの原因であるとする主張があるとしたら、これを理由にしているのかもしれません。

 

ただ、今までに薬剤師としてたくさんの患者さんを見てきましたが、抗ヒスタミン薬が原因でうつ病になる方は1人もいませんでした。

また、花粉症薬のアレグラで100人中5人以下の不眠症状、ザイザルで頻度不明の不眠、うつ、幻覚の副作用が起こるという添付文書の記載がありますが、これは薬に関係あるかどうか、定かではない数値です。」

 

最近の花粉症薬は、市販薬でも眠気が少ないことを謳っているものが多いですが、それは第二世代の新しい薬だからなんですね。

第二世代の花粉症薬は薬の成分が脳内に移行しにくいため、中枢神経系への作用もわずかであり、副作用の心配も少ないということです。

関連記事)
眠くならない花粉症の市販薬は、アレジオン10かアレグラFXの2択!≫

 

では第一世代の薬は副作用が強くて良くないのかというと、そういうわけでもなく…

第一世代の抗ヒスタミン薬には世界中で長年使われてきた実績があるため臨床データが蓄積されており、安全性が確認されているというメリットがあります。

第二世代の薬の副作用が少ないと言っても、実際に子供や妊婦さんに薬を投与して影響を確かめることは、そうそうできません。

安全だろうとは言えても、絶対に安全であるという保証はまだできない状態です。

 

その点、第一世代の薬は、すでに子供や妊婦さんへの処方実績も豊富。

安全性を優先したい場合には、今でも第一世代の薬が処方されています。

関連記事)
妊婦に処方できる花粉症の薬まとめ≫

 

さて、ここまでに花粉症の薬として使われる抗ヒスタミン薬の仕組みや副作用について、薬剤師のAさんとBさんに解説してもらいました。

第一世代の薬は、長い歴史と多数の臨床実績から安全性が確認されており、第二世代の薬は中枢神経系への作用が抑えられている。

この点から考えると、花粉症薬の副作用について過度に心配することはなさそうですね。

最後に、花粉症薬の長期服用の安全性について、2人の見解を聞いてみました。

花粉症薬の長期服用について

Aさん「花粉症薬に限らず、薬剤全般に言えることですが、薬剤というものは肝臓で解毒され、腎臓で排泄されます。

そのため、薬剤によっては肝臓や腎臓に負担をかけてしまうことがあります。

実際、どんな薬剤にも肝障害の副作用が報告されているのですが、花粉症薬のような抗アレルギー剤では、その頻度は非常に少ないものですし、長期的に服用している患者さんもたくさんいらっしゃいます。

何を持って安全とするかは難しいところですが、アレルギー症状が続くのが体に負担なのであれば、抗ヒスタミン薬のような薬はとても有益な薬剤です。

ただ、花粉症薬は症状を一時的に抑える対症療法用の薬剤で、花粉症そのものを根治する薬ではありません。

そのため、当たり前ではありますが、必要がない時には飲まず、症状が出ている時だけ服用することが望ましいと考えています。」

 

Bさん「第二世代の抗ヒスタミン剤は副作用が非常に軽減されており、長期間服用しても問題はありません。

小児の発熱時に使用した時、一部の抗ヒスタミン剤投与で痙攣を起こした事例もありますが、脳に移行しやすいごく一部の薬のことであり、ほとんど心配は要りません。

辛い症状を我慢せず、むしろ花粉の時期は、薬とうまく付き合って欲しいです。

私も花粉症なので、シーズン中は毎日飲んでいますよ。」

花粉症の薬は長期間服用しても大丈夫!症状が辛い時期は、薬と上手に付き合っていきましょう。

花粉症薬の安全性に関するまとめ

  • 一般的に使われている花粉症薬の多くは、抗ヒスタミン薬に分類される
  • 抗ヒスタミン薬は、開発時期によって第一世代と第二世代に分かれている
  • 第一世代の薬は、脳に移行した成分が中枢神経に作用するため、眠気や鎮静作用の副作用が強い
  • 第二世代の薬は、脳への移行が抑えられているため眠気の副作用が少ない

ひとつの薬には複数の効果がありますが、そのうち人間にとって有益なものを薬効、そうでないものを副作用と呼んでいるだけ。

花粉症の薬に限らず、どんな薬にも必ず副作用は存在します。

今回取り上げた抗ヒスタミン薬も、花粉症薬としては眠気が副作用になりますが、逆にこの効果を利用して、睡眠薬に利用されることもあるのだそう。

 

抗ヒスタミン薬は第一世代から長い歴史があり、服用している人口も非常に多い薬。

「花粉症の薬は飲まない方がいいのか?」という質問に対し、今回取材した薬剤師のお二人とも、「飲み続けることによる危険性はまず心配要らないので、辛い時は怖がらずに飲んでOK」という回答でした。

花粉症の症状がひどくなると、仕事や家事どころではなくなってしまいますよね。

一度なってしまうと、ほぼ一生のお付き合いとなる花粉症と花粉症薬。

どんな薬なのかを理解したうえで、上手に利用していきたいものです。



参考文献)
花粉症を治す(PHP研究所)
あっと驚く薬理学(技術評論社)
よくわかる薬理学の基本としくみ(秀和システム)
いま飲んでいる薬が危ない!(秀和システム)
噂の健康情報「ホントの話」(ゴマブックス)
薬は5種類まで(PHP研究所)
薬が人を殺している 知っておきたい有害作用と解毒のすすめ(竹書房)

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