ラジオ体操は効果がないはウソ!調査データが証明したすごい効果

ラジオ体操の効果とは?

日本人なら、誰もが知っているラジオ体操。

夏休みの朝、早起きしてラジオ体操をして、スタンプカードにスタンプを押してもらったことのある人、多いのではないでしょうか?

そんなラジオ体操ですが、運動としてはごく軽いので、健康にどれだけの効果があるのかは、正直ちょっと疑問ですよね。

でも、ラジオ体操は本当に健康に良いことが、複数の研究調査からわかっているんです。

知ったらきっとラジオ体操を続けたくなる、ラジオ体操の知られざる効果をまとめました。

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ラジオ体操は身体能力の維持・促進に効果大

ラジオ体操が体に与える影響を調べた、2つの調査研究を紹介します。

ひとつは一般財団法人簡易保険加入者協会が、55歳以上の男女計543名に行った調査(平成26年)。

もうひとつは、神奈川県立福祉大学が、60歳以上の男女計506名に行った調査です(平成21年)。

いずれの調査でも、ラジオ体操を継続して実施している高齢者は、同年齢者と比較して身体能力が高いことが、統計的に有意な結果として得られました。

 

簡易保険加入者協会と神奈川県立福祉大学の調査は別々に行われたものですが、両者の調査結果には、ほぼ共通してラジオ体操継続者に次のような特徴が見られます。

  • 歩行能力が高い
  • 筋力が高い
  • 血管年齢が若い
  • 骨密度の低下が緩やか

通常、年を取ると筋力が衰え、足腰がおぼつかなくなりますが、ラジオ体操をしている高齢者は、年を取っても足腰が元気なのが最大の特徴。

驚いたことに、簡易保険加入者協会の調査結果では、ラジオ体操継続者は、基礎代謝量と筋肉量から求める体内年齢が、男女ともに10~20歳も若かったとしています。

実際にラジオ体操をしている調査対象者からは、「足の動きがスムーズ」「転倒しなくなった」といった感想も。

ラジオ体操している高齢者は 身体能力が高く、体内年齢が10~20歳も若い! ◎ 歩行能力 ◎ 筋力 ◎ 血液年齢 ◎ 骨密度

年齢を感じさせない体作りにラジオ体操が一役買っているのは、どうやら間違いない事実のよう。

しかも、ある一定の年齢を超えると、ラジオ体操の健康効果がより顕著であることもわかったのです。

その年齢とは、いくつだったのでしょうか…?

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ラジオ体操は、年を取るほど効果が上がる!?

答えは、なんと70歳。

神奈川県立福祉保険大学の調査では、70歳以上のラジオ体操継続者は、身体機能が国民標準値を大きく上回ることが判明しました。

普通、運動というのは、年を取るほど体に負担がかかるものですが、この調査結果は、ラジオ体操は高齢であるほど、より大きな効果が得られることを示唆しています。

ラジオ体操は、アンチエイジング体操であると言ってもいいかもしれませんね。

ラジオ体操は高齢者ほど 高い健康効果を発揮する!特に70歳以上は、 身体能力の国民標準値を 大きく上回る結果!

高齢者ほど健康になるという、ラジオ体操の効果。

実は、ラジオ体操発祥の秘密に、それもそのはず、と納得できる理由が隠されていました。

ラジオ体操のルーツは、生命保険会社の宣伝だった

アメリカ国旗の写真日本人なら誰もが親しんでいるラジオ体操ですが、そのルーツは実はアメリカ。

1920年代に、アメリカのメトロポリタン生命保険会社が、自社の宣伝のために作った体操が発祥です。

死亡率が下がり、寿命が延びる、という触れ込みで宣伝されたこの体操は、アメリカ国内で4000万人もの人が実施する人気を誇りました。

美容に効果があるということで、女性からの支持も高かったのだそう。

 

日本からアメリカに保健事業の視察に訪れていた逓信(ていしん)省簡易保険局(現日本郵政公社)の局員が、このラジオ体操人気に目をつけ、日本に持ち帰ったのがラジオ体操の始まりです。

1928年に簡易保険局によりラジオ体操が制定され、NHKと生命保険会社協会が協同で普及させました。

 

ところで、なぜ保険とラジオ体操に関係があるのか、不思議に思いませんか?

その理由は、ラジオ体操で健康に長生きする人が増えれば、保険会社としては保険金の支払いが少なくなり、満期まで長期間に渡って保険の掛け金を支払ってもらうことができるため。

保険加入者の死亡率が高いと、保険金の支払いばかりが増えて事業が成り立たなくなってしまうため、保険会社としては死活問題なのです。

ラジオ体操で死亡率が低下 ↓ 保険金の支払い(=支出)が少なくなり、 掛け金(=収入)の支払い期間は長くなる ↓ 生命保険事業が円滑に運営できる

メトロポリタン生命保険がラジオ体操を流していたのは、ちょうど日本で簡易保険制度が始まったばかりの頃。

視察に訪れた日本人が、保険のPRとイメージアップになり、加入者の死亡率低下にもつながるという触れ込みのラジオ体操を見て、これは良いと日本にも取り込んだというわけです。

 

死亡率を低下させる体操なんて、そう簡単には作れないような気もしますが…

今回紹介した調査結果では、確かにラジオ体操のアンチエイジング効果を見て取ることができ、死亡率を低下させるという効果も、あながち事実無根とは言い切れません。

なぜ、ラジオ体操にはこんな優れた健康効果があるのでしょうか?

ラジオ体操は、体幹を鍛えるのに最適なエクササイズ

ラジオ体操には第一と第二があるのは、ご存知のとおり。

ラジオ体操第一は老若男女誰もができること、第二はより運動強度を増して筋肉を鍛えることをコンセプトに作られています。

どんな動きだったっけ?という人は、こちらの動画で思い出してみてくださいね。

2つの体操は、どちらも13のエクササイズから構成されています。

これらのエクササイズに共通した特徴は、肩甲骨や股関節、体幹(胴体)など、日常動作では意識しにくい部分の筋肉を、大きく動かす動作がたくさん含まれていること。

 

筋肉というのは、使わなければ衰える一方。

日常生活で使われることのない筋肉は、時間とともに、どんどん弱っていきます。

ラジオ体操は、そうした使わなくなりがちな筋肉を短時間で効率よく動かすことで、加齢や運動不足による身体能力の衰えを防いでくれるというわけですね。

そう考えると、高齢者ほど、ラジオ体操の恩恵が大きくなるというのも納得です。

 

先に紹介した調査では、ラジオ体操の健康効果の理由を、ラジオ体操の動きが筋肉を強化し、血液循環を促進して新陳代謝を高めるためだと考察しています。

筋力や新陳代謝がアップするということは、美容やダイエットにも効果が期待できそうですよね。

ダイエットと言えば、気になるのは消費カロリーですが…

ラジオ体操の消費カロリーは、ゆるやかな動作のわりには、なかなかのものなのを知っていましたか?

意外と侮れない、ラジオ体操の消費カロリー

ラジオ体操の消費カロリーは、第一・第二を通した場合で30~40kcal。

これだけ聞くとたいしたことのないようにも思えますが、ラジオ体操は第一・第二をあわせても約6分間と、ごく短時間の体操です。

6分間で30~40kcalなので、30分間ラジオ体操した時の消費カロリーは150~200kcalになる計算。

この消費カロリーは早歩きでのウォーキングに相当し、その運動強度は意外と侮れません。

 

しかも、ラジオ体操は有酸素運動なので、脂肪燃焼にも効果的です。

ラジオ体操のみで劇的に痩せることは難しいでしょうが、毎日継続することで、健康的な体作りやダイエットをサポートしてくれることは間違いないでしょう。

ラジオ体操の消費カロリーは約6分間で30~40kcal →早歩きでのウォーキングに相当する運動強度!

運動によるダイエットはちょっと…という人でも、毎日6分間のラジオ体操なら、続けられそうな気がしますよね。

次に紹介する、ある簡単なコツを取り入れることで、さらにラジオ体操の効果が高まりますよ!

ラジオ体操の効果を上げるコツ

有酸素運動であるラジオ体操をする時は、体操中に呼吸を止めず、しっかり酸素を取り込むことが、運動効果をアップするコツ。

ゆっくり深く息をすることを意識して、特に体を下に向かって動かす時は息を吐き、上に向かって動かす時は息を吸うようにしましょう。

ラジオ体操の効果をUPするコツは… 呼吸を止めず、吐く&吸うを意識すること! 下を向く動作で吐く 上を向く動作で吸う

ラジオ体操は簡単なので、つい漫然とやってしまいがちですが、呼吸を意識することで、効果がグッと違ってきます。

次に体操をする時は、ぜひ試してみてくださいね。

ラジオ体操の効果まとめ

それでは最後に、ラジオ体操の効果のまとめです。

  • ラジオ体操は、身体能力を維持・促進し、体内年齢を若くする効果がある
  • ラジオ体操は、普段使わない筋肉を短時間で効率よく鍛えることができる
  • ラジオ体操の消費カロリーは、第一・第二の計約6分間で30~40kcal
  • ラジオ体操は有酸素運動なので、脂肪燃焼効果も期待できる

夏休みの定番イベントであるラジオ体操。

そんなにすごい効果があるとは思えない簡単な動きばかりですが、実はアンチエイジングやダイエットにも効果大の、とても優秀な体操だったんですね。

近年、ラジオ体操の効果が再評価されて、美容や若返りをテーマにした「大人のラジオ体操」にも人気が集まっています。

運動不足の人や、ダイエットしたいけれど運動は嫌いだという人でも、ラジオ体操なら気軽に始めやすいですよね。

「運動しなきゃ」と思っていた人は、あの懐かしい音楽と共に、ラジオ体操習慣を始めてみてはいかがでしょうか?


参考文献)
世界はじめて物語 最初は誰?(彩図社)
雑学大学(PHP研究所)
スポーツの素朴な大疑問(PHP研究所)
脂肪が燃える「体幹」トレーニング(マイナビ出版)
全身運動のかなめ コアストレッチ(学研プラス)
やせたい人は、今夜もビールを飲みなさい(PHP研究所)
ダイエットの教科書(主婦の友社)