お見舞いの「のし」の正しいマナー。名前の書き方や水引の種類って?
お見舞いに使う、のし袋や掛け紙のマナー
お見舞いのお金を包むのし袋や、お見舞いの品にかける掛け紙。
色は赤白?それとも黒白?
表書きや名前の書き方は?
などなど、いざ準備しようと思うと、次から次へと疑問が出てきてしまいますよね。
お見舞いのお金や贈り物に使う、のし袋と掛け紙の正しいマナーを説明します。
適当に準備して恥ずかしい思いをしないよう、お見舞いを届ける前にしっかりチェックしておきましょう。
目次
お見舞いに使う水引の種類と色
のし袋や掛け紙に付いている結び目のことを水引と言い、慶事や弔事によって様々な種類と色とを使い分けします。
お見舞いののしに使用する水引の種類や色に関するマナーは次のとおり。
- 水引は「結び切り」を使う。蝶結びはNG
- 色は紅白を使う。黒白、黄白はNG
結び切りとは、紐の両端が上を向いた結び方のことです。
言葉だけではピンと来ない人は、次の図を見てチェックしてください。
水引の色について、お見舞いは喜ばしい出来事ではないので、つい白黒を選びたくなってしまうかもしれません。
でも、ここでの紅白は、早く元気になるようにという前向きな意味での紅白です。
白黒を使うと、すでに不幸が起こったことになってしまい、縁起でもないことになってしまいますから、間違えないように気をつけてくださいね。
また、色以外にも、のし選びで間違ってはいけないポイントがあります。
のしマークのある袋・掛け紙は使わない
お金を包む袋でも、お見舞いの品の箱にかける掛け紙でも注意したいのは、お見舞いには熨斗(のし)マークのあるものは使わないということ。
「のし」は「伸ばす」に通じるため、お見舞いに熨斗マークのある袋や掛け紙を使うことは、病気が長引きますように、という大変失礼な意味になってしまうのです。
水引の種類だけに気を取られて、うっかり熨斗付きの袋や紙を選んでしまわないよう、注意しましょう。
水引やのしの詳しい意味や使い分けについては、こちらの記事も参考にしてください。
のし袋は金額に応じたものを選ぶ
のし袋は、包む金額に応じたものを選びましょう。
最近は、華やかな飾りの付いたデザインのし袋もたくさんありますが、少額のお金を豪華なのし袋に包むのはマナー違反。
お見舞いの場合は、お祝い事ではなく気持ちを表すものでもありますから、結婚式のご祝儀用のような華やかな袋はふさわしくありません。
デザインや装飾がなく、水引のみが付いている、シンプルなのし袋を選びましょう。
また、お見舞いの中には、水引自体を使ってはいけないケースもあります。
念のため、のし袋を使ってはいけないのはどんな時かも覚えておきましょう。
要注意!水引を使ってはいけないケース
一般的な病気や怪我のお見舞いは、紅白の結び引きで、熨斗なしの袋を使えばOKです。
しかし、次のような場合は、白無地の封筒を使用します。
- 火事や地震などの災害見舞い
- 死産、流産を見舞う場合
- 病気が重篤な状態である場合
これで、お見舞い用ののし袋・封筒の準備ができましたね。
次は表書きの書き方について説明していきます。
お見舞いの表書きと中包みの書き方
のし袋・掛け紙の名前の書き方
お見舞いののしに書き入れる表書きは「御見舞」を使います。
目上の方へのお見舞いの場合は、「御伺」の表書きも使用できます。
年配の方や仕事でお世話になっている方など、特に敬意を表したい時に使うと良いでしょう。
表書きはのし袋の上部真ん中に入れ、下部真ん中には自分の名前を書き入れます。
名前は「御見舞」の表書きよりも、少し小さな文字で書くと、バランス良く収まります。
表書きも名前も、字を崩したり草書で書いたりせず、楷書で一画ずつ丁寧に書くようにしましょう。
連名にする場合、目上の人が1番右に来るように、右から左に向かって名前を書きます。
夫婦で連名にする場合は、まず夫の姓名をのし袋の真ん中へ。
妻の名前はその左側に書き、苗字は省略します。
連名で書けるのは3名まで。
4名以上になる場合は、代表者の名前を書き、その左側に一回り小さな文字で「外一同」と入れます。
そして、連名者全員の姓名を別紙に書き、中包みへ同封して贈ります。
この中包みにも、名前や金額を書くのが正しいマナー。
次は、中包みの書き方について見ていきましょう。
お金を入れる中包みの書き方
お金を入れる中包みには、金額・住所・名前の3点を書き入れます。
次の図のように、表の真ん中に金額を、裏の左側に住所と名前を書きましょう。
金額は中包み表の真ん中に大きめの文字で、数字ではなく漢数字で書きます。
これは、金額の間違いを防ぎ、後から改ざんできないようにするため。
数字だと、0を足したり、6を無理やり8にしたり…と、変更できてしまうからです。
漢字は「壱、弐、参、伍」を使うのが正式ですが、自信がない場合は略式の「一、二、三、五」でもかまいません。
四が抜けていますが、「四」は「死」につながるため、お見舞いの金額で4の付くものはタブーです。
中包みの裏側には、住所と自分の名前を、左寄せで書き入れます。
市販ののし袋に付属の中包みで、住所や名前を書く欄が設けられている場合は、それに従って書きましょう。
中包みを書き終わったら、いよいよお金を包みます。
お札を入れる向きにもマナーがあるので、まだ気を抜かないでくださいね。
中包みに入れるお札の向き
お札は、肖像画を上にして包みます。
肖像画を下にして包むのは、お葬式の時。
悲しみのあまり上を向けない、と覚えておくと間違いませんよ。
お見舞いの場合は若干判断に悩むところですが、まだ亡くなったわけではなく、全快を祈って贈る前向きなお金ですので、上を向けて包みます。
なお、お見舞い用のお金には新札は使いません。
ピン札だと、あらかじめお金を用意して災難を待っていた、という意味になってしまうため、丁寧なようでいて、実は失礼になってしまいます。
新札しかない場合には、一度折り目を付けてから包みましょう。
これでお見舞いののし袋の準備は完了ですが、もしかしたら、お見舞い金の金額について迷っている人もいるかもしれませんね。
最後に、お見舞いに包む金額の相場について説明しておきます。
お見舞金のマナーと金額の相場
お見舞いのお金は、血縁者なら1万円、友人・知人なら3000~5000円が相場です。
金額については、よっぽど少なすぎるのでなければ問題にはなりませんが、細かなマナーが気になる場合は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
お見舞いののし袋のマナーまとめ
お見舞い用ののしについて、必ず押さえておきたいポイントをまとめます。
- のし袋・掛け紙は、紅白の結び切りの水引を使う
- 熨斗マークの付いたものは使用しない
- 災害見舞い、死産・流産、病状が重い場合は、のし袋ではなく白無地の封筒を使う
- 表書きは「御見舞」、目上の人なら「御伺」でもOK
のし袋のマナーはややこしいものですが、ひとつひとつのマナーには、きちんと意味があります。
なぜ結び引きなのか、なぜ紅白なのか、という理由をセットで覚えておくと忘れにくく、お見舞い以外の場面でも応用できますよ。
ぜひ、マナーの意味にも目を向けてみてくださいね。
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