彼氏がモラハラかどうかを見抜くチェックリストと実話エピソード
彼氏がモラハラかもと疑った時のチェックリスト
目次
異常に怒りっぽかったり、束縛が激しい彼氏。
これは性格の問題なのか、あるいはモラハラなのか…。
もしあなたが悩んでいる場合、彼氏の言動が次のリストに何個あてはまるか、チェックしてみてください。
これは、DSM-IVというアメリカの診断テストを、実際にモラハラ被害に遭った私が、よりわかりやすく意訳したものです。
全9個のチェックポイント中、5個以上当てはまる場合、あなたの彼氏はモラハラ男性の可能性があります。
- 自己評価が高い
- 現状とかけ離れた夢を語る
- 自分は特別な人間だと思っている(思いたい)
- 褒められるのが大好き
- 周囲が自分を特別扱いすることを常に期待している
- 自分のためなら他人を利用することをためらわない
- 他人の気持ちがわからない
- 嫉妬深い
- 傲慢である
どうでしたか?
もしあなたが「これ私の彼氏のことだ…」と思ったのなら、彼氏がモラハラである確率はかなり高いと思います。
それというのも、モラハラ男性の言動というのは、驚くくらい皆が似ているからです。
私は一度、モラハラ夫から逃げて離婚したという女性と話をしたことがあるのですが、彼女は「モラハラ男性は、みんなモラハラの学校を卒業したのかと思うくらい」と表現していました。
それくらい、どのモラハラ男性も一様に同じ行動を取るのです。
それは言い換えれば、モラハラが単なる性格の問題ではなく、一種の病気や障害のようなものであることを証明しているようにも思えます。
彼氏のモラハラエピソード。2年半付き合った私の場合
私は2年半、モラハラ彼氏と付き合い、精神をボロボロにされました。
自信にあふれた男らしい性格の彼に惹かれて付き合いましたが、実際の彼はコンプレックスが強く、人に否定されることを異常なまでに嫌う人でした。
以下に、私がモラハラ彼氏と付き合っていた当時のエピソードをいくつか紹介します。
もしかしたら、あなたもまったく同じような体験をしているかもしれません。
モラハラ彼氏は怒りっぽい
おそらくこれが一番わかりやすい特徴だと思うのですが、モラハラ彼氏は総じて怒りっぽく、些細なことで激しく怒ります。
しかも怒りの理由が一方的で理不尽なので、こちらは彼氏がなぜ怒っているのかが、わかりません。
何か悪いことをしたんだろうかと戸惑っている私に対して、彼は
「お前が悪い」
「なんでいつも俺を怒らせるんだ」
「そんなこともわからないのか」
「だからお前はダメなんだ」
と詰め寄り、最後は私が謝って終わります。
理由が不明なので対処のしようもなく、私はそのうち、「こういう言い方をしたら彼が怒るんじゃないだろうか」と、ひどく彼の顔色を気にするようになっていきました。
頭の中は「彼を怒らせないようにする」ということでいっぱい。
徐々に追い詰められ、「自分が間違っているから、自分がダメだから、彼が怒る」という、一種の洗脳のような心理状態にありました。
以下にひとつ、具体的なエピソードをあげておきます。
ある時、彼と飲みに行ったお店にたまたま彼の友人がおり、社交的な性格の彼は、皆で一緒に飲もうと、その彼と一緒の席に着きました。
その場は楽しく盛り上がりましたが、帰宅途中に彼から来たメールは「お前みたいな女とは結婚できない。別れよう」。
わけがわからずパニックになった私は、すぐに電話して謝りましたが、彼は「もう別れる」と繰り返すだけ。
お酒が入っていたこともあり、彼の友人に失礼があったのかと思ってそのことを謝罪しましたが、どうも彼の反応がおかしい。
結局、その後で判明した別れようメールの原因は、「飲み屋で彼が私に呼びかけた時、私がそれに気付かず返事をしなかったこと」でした。
私が彼を故意に無視するわけはありません。ガヤガヤと人の多い居酒屋でしたから、単純に気付かなかっただけです。
でも、彼にとっては、理由や状況はどうあれ、他人がいる前で私が彼を無視したという出来事が、どうしても許せないことだったのです。
友人のことなんて、カケラほども関係ありませんでした。
この電話で話をした時、彼は他にも理不尽なことを言って私を責めていました。
今思えば、この時にスパッと別れるべきだったのですが、当時の私は彼のことが好きだったので、とにかく謝って、別れ話を回避しようと必死でした。
そのことで、彼と私の主従関係が強まってしまい、ますます辛くなっていったのに。
このように、モラハラ男は怒りで相手を支配しようとします。
モラハラ彼氏は外面がいい
最初に書いたように、私の元彼氏は男らしく堂々とした性格で、学校や職場ではリーダー的な立場にあることが多い人でした。
営業職なこともあって弁が立って喋りがうまく、服装にも気をつけていて、外面は非常に良かったです。
外面が良いというのはモラハラ彼氏の典型的な特徴のひとつで、彼らが他人の評価を異様に気にしていることの表れでもあります。
モラハラ彼氏は謝らない
モラハラ彼氏は謝らないし、絶対に自分が悪いと認めません。
自分は常に正しく、悪いのは常に他人です。
仮にそれが至極まっとうなアドバイスや指摘だったとしても、自分がそうと思わなければ反省などせず、逆に怒り出します。
「お前は頭が悪いから理解できないんだ」
などと言って、相手のせいで自分が不当な評価を受けたり苦労すると、相手を悪者にします。
この論理や立場のすり替えはもう天性のレベルに達していて、責任転嫁の天才かと感嘆するくらいです。
モラハラ彼氏は自分が最優先
彼はいつも自分のしたいことが最優先で、私のしたいことは置き去りでした。
私の家に来て、私にはまったく関係ない集まりの幹事仕事を手伝わされる。
延々と興味のない話を聞かされ、きちんと聞いていなかったり、私の意見を言うと怒る。
でも、私の話には興味もなければ、聞いてもくれません。
私が仕事の愚痴をこぼした時、「なんで俺がお前の◯◯の話なんて聞かなきゃいけないの?」「だからお前はダメなんだよ」と言って、逆に責められたこともあります。
私が彼に協力したり、労働力を提供するのは当然だけれど、反対に彼が私のために何かするという発想はなかったようです。
自分がタダ働きすることはありえないけれど、逆は当たり前というか。
利用価値で相手を判断するようなところがあり、見返りなしに一方的に他人を利用することに抵抗がないようでした。
お前には俺がいないとダメ
「お前には俺がいないとダメだ」
「俺がいないとお前、死んじゃうんじゃないかって思って一緒にいてあげたくなる」
「お前みたいな奴をわかってやれるのは俺だけだから」
モラハラ彼氏は、たびたびこういう類のセリフを吐きます。
当時はただ嬉しくて、自分は愛されているんだと思っていました。
でも今振り返ると、これは私への愛情から来る言葉ではなくて、彼が自分という人間の評価を高めるために、自分への自己愛で言っていた言葉なんだとハッキリわかります。
常に他人を見下し、他人を貶めることで自分の評価を上げるのは、モラハラ彼氏の常套手段です。
モラハラ彼氏はケチ
モラハラ彼氏はとてもケチです。
自分が払うお金に対してはものすごく細かいのに、他人が自分に出してくれたお金に対しては無頓着で、感謝もお返しもしません。
旅行の費用を私が立て替え、彼が後で私に支払うと約束していたのですが、そのお金は結局、払われることはありませんでした。
忘れていたのではなく確信犯だったようで、別れる時に「お前が催促しない限り、あのお金は絶対に払わない」と言われた時は、この人は何を言っているんだろう?とびっくりした覚えがあります。
そのくせ、割り勘は1円単位で請求され、自分が奢ったりお金を払った時はものすごく恩着せがましかったです。
他人には感謝しないけれど、自分がしたことは実際にやったこと以上に感謝されなければ気が済まないのです。
ずいぶん長くなりましたが、ここに紹介したのは彼氏のモラハラエピソードのごく一部です。
最初に紹介したチェックリストと、私の実体験。
この両方に共感していただけたのなら、ほぼ間違いなく、あなたもモラハラの被害者です。
モラハラ被害の先輩としてあなたに伝えたいのは、一刻も早く彼氏と別れて逃げて欲しいということ。
モラハラは治りません。治せません。
本人が自覚すれば、あるいは改善するのかもしれませんが、他人の痛みに感心のない彼氏に、モラハラを自覚させることは至難の業でしょう。
彼が精神的に満たされている時は、一時優しくなりますが、それは本当の優しさではないし、彼が本当に愛しているのは自分だけ。
モラル・ハラスメントは別名を「精神の殺人」ともいい、モラハラ彼氏と付き合い続ければ、いつか精神をボロボロにされます。
今すぐ別れる決心は、つかないかもしれません。
でも、そうだとしても、まずは彼氏がモラハラであると認識し、モラハラとは何かを知ってください。
そして、あなたが壊れてしまう前に、できるだけ早く彼と離れて欲しいと、元被害者として願っています。
参考書籍)
モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない(紀伊國屋書店)
困った性格の人とのつき合いかた(すばる舎)
知らずに他人を傷つける人たち(ベストセラーズ)
みんな「夫婦」で病んでいる(主婦の友社)
サイコパスの話(日本文芸社)