インフルエンザのA型B型って…何?今さら聞けない、インフルエンザの種類と違い
インフルエンザの3つの型の違いを知ろう!
毎年インフルエンザの流行時期が来ると、「今年のインフルエンザ○○A型は…」といったニュースを耳にします。
なんとなく聞き流していますが、インフルエンザの型を正しく説明できる人はそんなにいないはず。
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つの型があり、どれが流行するかによって、かかりやすさや症状がそれぞれ違うのです。
今さら聞けないインフルエンザの型の種類と違いについて説明します。
そもそも、インフルエンザってどういう病気?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染して発症する病気のこと。風邪とは原因となるウイルスの種類が違います。
インフルエンザの症状は、主に次のようなもの。
- 急激に38度以上の高熱を発する
- 体の痛みや倦怠感などの全身症状がある
- 平均3日程度の潜伏期間がある
急激に発熱し、風邪と違って鼻水や喉などの部分的な症状だけでなく、全身に症状が出るのが特徴です。
潜伏期間中や症状が治まってからの数日間もウイルスに感染力があるので、自分は元気だと思っている人でも感染源になることがあり、短期間で急激に感染が広がります。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、構造の違いによってA型・B型・C型の3種類に分けられます。
インフルエンザの主流、変異を続けるインフルエンザA型
A型インフルエンザウイルスは、最も流行しやすいインフルエンザウイルス。感染時の主な症状は高熱、喉の痛み、頭痛、鼻詰まりなど、風邪をさらに重くしたような症状で、悪化すると呼吸器系の合併症を引き起こすこともあります。
インフルエンザA型がやっかいなのは、ウイルスが常に変異してしまうこと、人間以外にも感染すること。
A型というひとつのウイルスがあるわけではなく、A型というグループのなかに、さらに100種類を超える亜型が存在します。
もともと非常に変異しやすいウイルスですが、鳥から豚、豚から人へと感染を経るとさらに変異が進み、同時に感染経路も広がっていくため、どんどんやっかいになっていきます。
ウイルスの構造が変わってしまうということは、今までと同じ予防接種が効かなくなるということです。インフルエンザの予防接種を毎年受けることに疑問を感じたことのある人もいるかもしれませんが、ウイルスの形が毎年変わってしまうことがその理由です。
通常は構造の一部が変わるくらいですが、数十年に一度の頻度でまったく違う構造に変異。インフルエンザの世界的な大流行(パンデミック)を引き起こすのもこのインフルエンザA型ウイルスです。
症状軽めで流行しにくい、インフルエンザB型
インフルエンザB型ウイルスは人間だけに感染するウイルスで、A型に次いで流行するタイプです。
腹痛や下痢などの消化器系に症状が出やすいのが特徴ですが、A型に比較すると全体的に症状は軽く、ひどい風邪と勘違いされることもよくあります。
A型と違って変異しにくいので、一度予防接種を打っておけばそれが有効なことも多く、A型ほどの大規模流行を起こすことは稀です。
幼児に感染、鼻風邪のようなインフルエンザC型
インフルエンザのなかでも、危険度が最も低いのはこのC型。
A型・B型のような季節流行性はなく、1年を通じて5歳以下の幼児にのみ感染します。症状は鼻水・鼻詰まりなど鼻風邪と変わらないため、インフルエンザの自覚がないことが多いのがこのC型です。
一度感染すると免疫ができるため、その後は一生、再感染することはありません。ほとんどの人は小児期に感染していると言われています。