インフルエンザの時、市販の解熱剤を飲むのは危険!その理由は…
インフルエンザみたいだけど、病院に行けないから風邪薬を飲んでおこう…はNG!
突然の高熱、これってインフルエンザかも!でも今すぐ病院には行けないし…
そんな時、市販の風邪薬や解熱剤でなんとかしようと考えてしまいますが、自己判断で薬を飲むのはちょっと待って!
インフルエンザの時は、市販薬を飲むことで、かえって体に害になることがあるのです。
インフルエンザの薬が飲めない時の正しい市販薬の使い方、インフルエンザの治し方を覚えておきましょう。
インフルエンザ中には、飲んではいけない成分がある
インフルエンザにかかっている時には服用してはいけない成分があります。具体的には次の3つ。
- アスピリン(アセチルサリチル酸)
- ジクロフェナクナトリウム
- メフェナム酸
これらの成分は、インフルエンザ罹患中に飲むと「インフルエンザ脳症」と呼ばれる脳炎・脳症を起こす危険があることがわかっています。
市販の解熱剤や風邪薬にも普通に配合されている成分なので、知らずに飲むとリスクを伴います。インフルエンザかもしれないと思っても、安易に市販薬を服用するのは避けましょう。
インフルエンザの時に飲んではいけない、具体的な市販薬はコレ!
とはいえ、薬の成分名だけ聞いても、どれが良くてどれが悪いかはよくわかりませんね。インフルエンザの時に飲んではいけない、代表的な市販薬の名前をあげておきます。
解熱剤や鎮痛剤として常備されることも多い薬なので、インフルエンザの疑いがある時には気軽に飲んでしまわないようご注意を!
- バファリン
- アスピリン
- ポンタール
- ボルタレン
インフルエンザは薬を飲まなくても自然に治る!
インフルエンザは薬を飲まないとちゃんと治らないと思われがちですが、実はそんなことはありません。
インフルエンザは安静にしていれば、薬を飲まずとも数日で自然治癒する病気です。大人であれば2~3日で熱が下がり、通常は1週間もすれば自然に治ります。
そもそも、抗インフルエンザ薬というのは、インフルエンザウイルスを消滅させる薬ではありません。
抗インフルエンザ薬の役割は、インフルエンザウイルスの増殖を食い止めるだけ。病院で処方される抗インフルエンザ薬を飲んでも、インフルエンザの治癒を1日早める効果しかないのです。
インフルエンザを治すのは、抗インフルエンザ薬ではなく、体の免疫力。病院に行けなくても慌てず、とにかく安静を心がけましょう。
どうしても辛い時、飲んでもOKの市販薬
インフルエンザ時の高熱は、体がウイルスと戦っている証拠。薬で熱を下げすぎてしまうと、かえって体の免疫力を弱め、インフルエンザの治りを悪くしてしまいます。
意外なようですが、強力な解熱剤はインフルエンザの時には使用しないほうがいいのです。
でも、それでもどうしても辛い時…
そんな時は、インフルエンザ脳症のリスクがない市販の解熱剤を飲みましょう。次の薬なら、インフルエンザの時に飲んでも大丈夫です。
- アセトアミノフェン系(ルル、コンタック、パブロンなど)
- イブプロフェン系(イブ、エスタックイブ、ベンザブロックなど)
- ロキソプロフェン系(ロキソニンSなど)
この中で、一番安全なのはアセトアミノフェン系。市販薬の名前でいうとルル、コンタック、パブロンなどが該当します。
効果がゆるやかなので熱を下げすぎず、小児に処方されることもある副作用の少ない成分です。
できれば避けておきたいのはロキソプロフェン系。代表的な市販薬にロキソニンSがあります。
解熱効果が高い薬ですが、インフルエンザの場合は熱を下げすぎてしまうことがあります。また、胃への負担が大きいため、食欲や体力の落ちている時にはあまりおすすめできません。
家にある薬しかない!というどうしようもない状況の時以外は、できるだけアセトアミノフェン系の薬を飲むようにしましょう。